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JASⅤ 第7回口蹄疫終息記念セミナー・千葉県で開催

2010年4月10日、宮崎で発生した口蹄疫から8年が過ぎた。

今なお2010年前に戻ることはない。絶体に、絶体に忘れてはならないとの関係者の思いからこのセミナーが開催されていると聞く。従来宮崎県で開催されていたこのセミナーの、主催は、(一社)日本養豚開業獣医師会(JASV),共催:(公社)千葉県畜産協会、ナイスポークチバ推進協議会、千葉県東部・北部防疫獣医師会、後援:(公社)千葉県獣医師会、千葉県農業共済組合連合会、全農千葉県本部により平成30年11月1日、成田市所在・成田ビューホテルにおいて午後1時から開会された。

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主催者の挨拶として呉 克昌代表理事から、2010年の口蹄疫について、自らの経験から現地に民間獣医師40名が殺処分、防疫措置、疫学検査に参加した。「あのようなことを2度と、絶対に起こしてはいけないと強く思った」

8月3日に中国でアフリカ豚コレラ(ASF)が発生。「伝搬力はさほど強くなく、しっかりと防疫できていれば農場への侵入は防げる」との認識を示したものの、最近の発表では、イノシシや生肉などを介してという伝播形態を超えた感染が起こっている事を指摘し、注意を促がした。最近中国から来日した顧客の手荷物で持ち込まれた豚肉加工品から

ASFウイルスの遺伝子断片が検出された。

「口蹄疫やASFは絶対に日本に入れないことがもちろん大事であるが、ウイルスが既に入っていることを前提に防疫を徹底する必要がある」と指摘した。

 

2010年宮崎での口蹄疫と現状の東南アジアでの口蹄疫発生について

宮崎大学 産業動物防疫リサーチセンター  講師  末吉 益雄先生

 

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末吉 益男 先生

 

末吉氏は講演の冒頭、「こんなことが起こっていいのか、こんなことが起こって耐えられるのか、と感じて頂きたい」と前置きしてから講演に入った。

宮崎の発生を振り返ると、海外からは成功例だと言われるが、地元では大失敗、もっと出来ることがあっただろうと・・・

2010年宮崎県で発生した偶蹄類動物の悪性伝染病である

口蹄疫。口蹄疫防疫措置に要した延従業員数は158,500名。

発生現地で起きていた、恐怖、怒り、不満、疲労、不安・・・

これらは決して、忘れない・忘れてはいけない・いや忘れたい

でも、忘れラらないこの口蹄疫被害。

 ワクチンチン接種の背景

★    ワクチンは助けるためのものではないのか?

★    ワクチンを打つことが死刑宣告となるのは何故か?

★    守り抜いたのに、なぜ。殺されてしまうのか?

生産現場の真実

★     高熱  ★ 見たことのないよだれ  ★ 次に備えて、早期発見するためには

★     2000年、2010年、2020年・・・?

○     2018年3.月27日韓国で、1年1ヶ月ぶりに口蹄疫発生(A型)

○     韓国で中国から帰国した旅行者が持ち込んだ加工品からアフリカ豚コレラウイルスが検出された。

○     携帯で持ち込まれた非加熱肉のウイルス汚染検査の実施

○     クルーズ船における検疫・検査・・・禁止携帯:肉類・肉製品が日本に入境。

○     探知犬により探知された畜産物・・・旅行客の増加に伴い増加。

 

末吉氏は現場の声として、「豚に感染して発生が拡大した時期にワクチン接種に踏み切っていれば5月中下旬にかけての次の大きなピークは防げたかも知れない。これを大失敗例として教訓にすべき」と指摘した。

生々しい映像はとにかく説得力があり、参加者はその映像にくぎずけとなった。

ほんの数個のウイルスが日本に侵入しても豚ではそれだけで発症に至ることはないが、牛に感染すると発症し、ウイルスは増殖して排せつされる。

 

「牛は10個のウイルスで感染が成立するが、その牛の排せつするウイルスは10万個にとどまること、豚は感染成立に316個のウイルスが必要だが、いったん感染すると1億個のウイルスを排せつことがあらためて強調された。

牛を飼う生産者がより敏感にバイオセキュリティの対応をしてくれない限り、どの地域においても宮崎と同じ悲劇が起こり得ると強調された。

 

アフリカ豚コレラの発生状況と病態について

農研機構 動物衛生研究部門 海外病研究拠点

越境性感染症研究領域  講師  山田  学 先生

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山田  学 先生

アフリカ豚コレラ(ASF)は、同じ海外悪性伝染病でも口蹄疫とは異なり、牛には感染しない病気である。

1.特定家畜伝染病とは

口蹄疫・牛海綿状脳症(BSE)/高病原性鳥インフル・低病原性インフル・豚コレラ・牛疫・牛肺疫・アフリカ豚コレラ

2.伝染病とは

感染症の中で急速に伝播、拡大し、社会的に問題となる疾病。

1頭、2頭の発生は伝染病ではない

3.アフリカ豚コレラ・・・どんな≫病気

★ 豚が熱を出してブルブル震える ★ 壁際に集まってうずくまる。

★ 餌を食べない。 ★ バタバタと死んでゆく。 ★ 豚舎から豚舎へ広がっていく。

感染形態

(1)接触感染( 豚   ⇒  豚 ) (2)感染豚肉・加工品(豚肉 ⇒  豚 )

(3)機材・人による間接感染( 豚 ⇒  機材   ⇒  人  ⇒  車  ⇒  豚 )

(4)ダニ媒介感染( 豚 ⇒   ダニ ⇒  豚 )

 

注意:豚肉およびその加工品では冷蔵で90日、冷凍で180日にわたりウイルスが活性を失わない。

特にエコフィードの利用に対する注意が必要。

特徴:ASFウイルスは比較的大きなウイルスであるため、空気伝播はなく、飛沫感染でも「あまり飛ばない。

豚からの感染は主に接触感染である。

 

4.侵入対策=農場バイオセキュリティ

(1)微生物を封じ込めるための安全対策

その場所にあるべき微生物を外に持ち出さない。

その場所に微生物を持ち込まない。

動物を扱う以上、ゼロリスクはありえない。・・・リスクを最小化するための対策が必要。

(2衛生対策のポイント

① 異常家畜の早期発見・早期通報 ② 飼養衛生管理基準の徹底

③ 疾病に対する知識・情報の共有

④ 出入りする職員の意識の徹底。・・衣類・長靴の交換。出入りの際の洗浄・消毒の徹底。

⑤ 日本にはない病気と慢心しない。

⑥ 侵入・発生の可能性は絶えず想定。

 

 

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パネルディスカッション

≪コーディネーター≫

志賀   明  先生(シガスワインクリニック)

早川  結子 先生(イデアス・スワインクリニック)

≪パネラー≫

末吉  益雄   先生(宮崎大学産業動物防疫リサーチセンター)

山田   学   先生(農研機構 動物衛生研究部門)

野津手 麻貴子  先生(野津手家畜診療所 宮崎県生産者)

松ヶ谷  裕   先生(旭市養豚推進協議会 千葉県生産者)

 

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コーデネーター   志賀  先生

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コーデネーター  早川 先生

早川氏が進行する形で進められ、① 情報共有のあり方 ② 初発の診断 ③ 通報のあり方などをテーマとして取り上げられた。

1.正確な情報の大切さとその活用

情報の伝達、現場の情報、写真の提示による判断より、

状況の報告、農場の現状の情報が必要。

情報の発信は難しい。専門家が目線で見て判断してしまう。

情報をうまく伝えることの難しさ考えている。

岐阜県で発生確認された状況を見ると、

もっと早く判断ができたのではないかと感じ

ている。自分は伝えていると考えているが、うまく伝わっていなかった。

発生から摘発まで時間がかかってしまう。誰に責任があるという訳ではない。

★ 現場から口蹄疫の可能性がある診断情報があがってくるとき、

1枚の写真だけでは判断が難しい。

農場の見取り図や疫学情報を併せて送ってほしい。

★ 県内で疑い事例が発生したという場合「検査に出されたとの噂が聞こえたケースで、診断確定するまで非常に時間を要する。それが、もし陽性であった場合、病気が広がる恐れが心配である。

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2.情報に対する受け方、その手段は

情報は獣医師、仲間から聞いている。スピードが大切。検査~確定まで時間がかかってしまう。 もしもそれが本当であると大変。農場内で何かあればその共有が大切であると考えている。2011年の口蹄疫の情報はなかった。噂もなかった。アッと驚いた。

今回、岐阜の件の情報は県の方からの情報を生産者組織から情報をもらっている。防災メールがあり、知ることが大切。津波・地震と同じように考えている。最初の情報が大切。最初の発見の難しさを感じる。

岐阜県の場合(豚コレラ)色々な型の検査が必要でその中での判断。

 

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野津手 先生

3.情報の蓄積が大切

入れないためにどうしたらいいのか(入らないための防疫)

国家防疫・・・2000年の口蹄疫から始まった。

2010年、探知犬・・・人手がないなかでの検査。・・・100%の検査は困難。

連携による注意、防衛

農場での対応・・・踏み込み消毒曹を過信しない。

地域防疫が大切・・・消毒の徹底。

HACCP農場が多くなっている・・・

経営者・スタッフの意識向上。

外来者・車・については、改善されてきている。

と畜場での接触は問題。

斃獣処理業者の防疫意識改善が必要・・・

獣医師会の役割は大きい。

4.発生があった後、何ができるのか

2010年の口蹄疫、その際の対応。

第一通報者が悪者扱いされた。

手を挙げたのにパッシングされた。

地域の為に病気を広げない為に通報した人を

地域で守らなければならない。

仲間を守る事のシステム、空気が必要。

早期通報がその為に大切。

5.地域防疫の観点からの通報

第一通報者が、悪者、重み(責任)を感じてしまうかも知れない。

皆で病気を起こさないよう、グループ内のコミュニケーション、勉強会などを通じて何でも言える環境をつくっていくことが大切。

★ 常日頃から届けられる、届けやすい現場生産者と獣医師、家畜保健衛生所、の関係づくりをしっかりしていくことが重要。

 

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生産者代表 松ヶ谷 氏


6.第一通報者の問題

メデアを含めて、誹謗、中傷された例もある。

この様なことが起こらないよう第一通報が大切である事を理解していく必要がある。

一番に手を挙げる事は難しい状況にいまだあると思う。

「空振り」でよかったねと言える状況。

動衛研での検査・・・・

こんな事でも届けでてもいいんだと言えること。

末端での情報

関係をつくっていく

「空振り」オッケー

検査をする側から県の担当者に発信することが大切。

早期発見がどれだけできるか。

地域で連絡網をつくった。PED発生へ、組合員全員から同意書を作成し、農場マップを作成した。位置関係の確認。緊急連絡網。現在会員55名、農場数90農場

早期通報・診断

県家畜保健衛生所として日頃の対応。現場の状況により、診断。

 

「空振り」を恐れない形をこれから考えていきたい。最初の発信者を悪者なってしまうケースが多くある。犯人捜しということではなく国への通報含め対応が重要。

第一発見者を地域の財産となるように

早期発見・検査・処置が大切である。

○ 殺処分の方法と埋却地確保の問題

宮崎県では2週間豚の処分が遅れた。牛よりも豚のほうが後回しになってしまった。

○ 日頃からしっかりした豚の観察(健康状態)・・・管理獣医師の役割。

 

情報をどう伝えるか? 組織力をどう生かし活用するか? 水際対策の大切さ

★ 国境を越えて農場の足元まで侵入しているという意識を強め、豚群の異常に

敏感に反応し、管理獣医師や家保にすぐ相談する体制を構築していくことの重要性を

再確認するセミナーとなった。

 

 

 

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懇親会参加者による記念写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

 










 

 

 

 

 




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