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訃報・世界的養豚権威者 ハロルド・H・ホドソン博士 千葉県に対する指導貢献を振り返って

米国のみならず、日本,いや世界の養豚・育種の牽引者とも言えるハロルド・H・ホドソン博士が2018年9月23日逝去されたとの

知らせをいただき大変驚きました。享年79歳とのこと、惜しまれる訃報でありました。

 

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ホドソン博士

ホドソン博士は、1973年から、毎年来日され40年以上に亘り、種豚審査・ジャッジングを通じて日本の豚改良に多大なる貢献をされました。

日本のブリーダーへの指導のため、ナスアグリサービス(株)を窓口として来日され、日本での現地案内及び通訳として平野寛身氏(元ナイスポーク会長・平野拓歩氏の弟さん)が担っていました。その関係から。古くから海上郡海上町にある人工授精所農事組合法人千葉スワインとの交流があったようである。

多分昭和50年代の全豚バローショーの審査員として来日がきっかけではなかったかと思う。

千葉県で開催していただいた先生の講演テーマは下記の通りです。

回数

開催日

講演・セミナーの内容

2008.5.26

翌日、県畜総研を訪問し

次期系統豚造成(種豚導入・

作出)について意見を

交わした。

米国の養豚事情と今後の戦略

★2008米国養豚産業の危機

★飼料価格の脅威、今何ができるか

★豚の人工授精

★種豚の選抜について

2010.4.27

米国における最高級の養豚生産

2012.5.25

ホドソン博士チャレンジ2012

★豚群改良のアメリカ純粋種豚の遺伝子

アメリカの豚改良の手は

2013.5.20

ホドソン博士チャレンジ2013

★豚肉産業の経済的な問題と展望

★豚改良のためのアメリカの純粋遺伝子

★ア二マルウエルフェアについて

2015.11.13

SGI社

≪ニックベリー博士同伴≫

ホドソン博士チャレンジ2015

★最新の人工授精

★効率的な生産のために、

生存産子数に限度はあるか

○ニックベリー博士

★米国と世界の食肉市場

★PED豚流行性下痢について

来日されて全国の農場を指導巡回され、成田空港から帰国されるに際し、空いた時間をナイスポークチバ推進協議会に提供いただけるとの話が平野拓歩会長から出され、是非にとナイスポークの会員に呼びかけ、毎回富里市農協会館を会場として講演会・セミナーを開催していただきました。

経 歴

ハロルド・H・ホドソン博士は、アンリカアイオワ州出身。アイオワ州立大学卒業後同大学で博士号を取得。養豚部門の専門家として活躍。1971年南イリノイ州立大学に移り、1975年同大学の畜産学部長に就任し、海外で豚の繁殖、養豚に関するコンサルタント活動も積極的に行っていました。1978年日本に4カ月滞在し日本の養豚家との交流を深める。

1981年SGI社を設立し同社の社長に就任しました。ホドソン博士は国際的にも著名な豚の審査員であるとともに、豚の繁殖・育種の権威者でもあり、常にお客様の要望に対して真剣に取り組まれる人柄でありました。

SGI社の優秀なアシスタントと一緒になって、常に優秀な形質を維持できるように体型や能力面で優れた遺伝子や系統の適切な組み合わせを長く研究されておりました。

 

SGI社の信条(2008年5月時の紹介記事)

SGI社は米国及び世界の養豚家に優秀な豚の遺伝子を供給し種畜の改良を図る目的で1981に設立された。現在では米国及びヨーロッパ(スエーデン、デンマーク、アイルランド、英国、フィンランドなど)から導入した最高の遺伝的資質を持った種雄豚(デュロック、大ヨークシャー、ランドレース、ハンプシャー、バークシャーなど)を100余頭保有している。

SGI社の誇りは、国内外を問わず常にお客様との緊密な交流を通じて種畜の改良を心掛けて実績を残したことと、食生活や市場ニーズの異なる海外の養豚家がSGI社の液状精液や凍結精液を使用することによって経済的な成功を上げたことです。

日本との交流も長く、精液の供給量も年々増加しており、繁殖や肉質面でブリーダーの皆様から喜ばれています。

なお、SGI社では、人工授精に必要な関連資材の供給や人工授精技術に関する特別指導も行っており、SGI社の究極の目標は、個々のお客様の品種改良を可能にする優秀な遺伝子をいつでも

供給することであり、日本の養豚家の皆様のニーズに合った繁殖計画にも役立ちたいと願っている。

ホドソン博士からの指導内容

2008年:一母豚年間25頭出荷を目指さなければ国際競争はできないと

日本の養豚生産者にエール・・・・・

2010年:千葉県における系統造成の関係から米国における豚改良のレベルを紹介

2012年:米国のコマーシャル農場では、肥育期間は約90日、85~95日で全頭出荷する。

12~13頭離乳であれば1頭当たり6~6.5㎏は必要。

アメリカの純粋種豚の改良手法は。育種価と期待後代差(EPDs)で決まる。

≪EPDsの13の特性とは≫

★発育成績:①250ポンド(114㎏)到達日齢・②飼料要求率、

★と体:③背脂肪・④ロース芯・⑤赤肉量、

★肉質:⑥色・⑦筋間脂肪(しもふり)・⑧PH,

★繫殖:⑨生存産子数・⑩同腹豚生時体重・⑪離乳頭数・⑫離乳体重(21日齢)・⑬離

乳から発情まで(発情再帰)

2013年:種豚の能力と管理から離乳子豚は大きい方が儲かる。5㎏では儲からない。

繁殖成績は世界的に向上しており、3週齢離乳では少なくとも6.5~7.0㎏。一腹60㎏

は必要と生産者からの質問に答えた。

2015年:人工授精の解説では、深部注入は経産豚で3~5産に使用することが好ましい。

受精は給餌時に行い、注意すべきことは、雄豚を近づけない事が重要。

深部注入技術はコストと手間を省くことができる。

年間子豚離乳頭数40頭の可能性の質問に対し、離乳から種付けまでの日数は5日、妊娠期間114日、泌乳期間21日、再発情10%、離乳から分娩まで145日。

一年365日を145日で除すと最高年間母豚回転2.5回と解説。

現実的な目標として、①年間母豚回転率2.5回転、②一腹総産子数13~14頭、③離乳頭数12頭、④離乳子豚総体重4~8㎏、⑤一腹当たり離乳総体重75㎏、⑥生後出荷日齢165~175日(125~127㎏で発育重視)

 

振り返れば、ナイスポークチバ推進協議会の活動の中で種豚改良という大きなテーマに対し、5回もの講演、セミナーを忙しい時間を割いて開催して頂きました。


県内生産者はもとより、県外生産者の参加、賛助会員、関係市町村事務局と幅広い方々の参加を頂き、普段聞くことのできない大変貴重な時間を得ることが出来ました。


ホドソン博士の葬儀が2018年10月6日にアイオワ州エームスの教会で行われました。

ナイスポークチバ推進協議会では、先生に敬意を表し、日本でいう香典として、博士の意思で、米国で養豚を学ぶ学生への教育費として役立たせるための基金の一部として、葬儀に参列する方にお願いをいたしました。

ここに生前、博士の貢献に深く感謝を申上げるとともに、ご冥福をお祈りいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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